
世の中に私たちの知らない世界がたくさんあります。日常的な部分でも、それを実感することがあります。その瞬間が学びなのですが、どんなに些細なことでも、学ぶ姿勢は大事だと思っています。特に私のように、いい年をしてから海外生活に入ったりすると、それまで常識だと思っていたことがことごとく「狭い世界の常識」であり、「世界の常識にはなりえない」ということを痛感させられます。
スピリチュアルを自認する私ままくみにとって、自分の世界を広げて行くことは必要不可欠。それがたとえ、日常の小さなことであっても、そこから深く広い視野が生まれるのですから。。。
と、硬っ苦しい前置きはこれくらいにして(笑)。
この週末、アメリカでは月曜が祝日の三連休でした。その中日、私ままくみと夫スティーブは軽い会話から発展した思いつきで、サンフランシスコ日帰りツアーを慣行することにしました。軽い会話、というのは、単純に私のiPhoneアプリのひとつ、iTrotterの順位を上げたい、というもの(笑)。年末年始に日本に戻ったときに100位くらいジャンプアップをしたのですが、日常生活に戻ってたったの一週間は毎日のようにランクダウン。。。
「それで、どれくらい走れば抜かされちゃった分を挽回できるの?」と夫スティーブ。
「そうだなー、サンフランシスコ往復かなぁ」と私ままくみ。
「それ、悪くないなぁ。。。」
え!?それって、サンフランシスコに行くけ?ってことかい?
心でにんまりしたのは言うまでもありません。なぜって、サンフランシスコは大好きな街で、我が家から一番近い大都会。車で約5時間の旅で行かれる大都会。なんでもある街。。。(笑)
「ホントに行く?」
「早起きして出かけて、夕方向こうを出ればいいんじゃん?その翌日は休みだし、慌てて戻る必要もないし。。。」
決まり!
ということで、急遽連休が華やかになりました(笑)。

当日は朝5時半に起き、6時半に家を出ました。我が家からベイエリアに行くにはシエラネバダの山脈を越えなければいけません。通常この時期だと、超えるべき山には雪がしっかりと積もっているのですが、今年は「カラ冬」。走ってみたら道路のコンディションも良く、休日の早朝とあって車もほとんど走っていないことから、途中トイレ休憩と朝食などを挟んでも5時間かからずにサンフランシスコのダウンタウンに到着しました。
今回せっかく行くので、何か目的を持とうと、道中検索して、ターゲットの店を決めました。私が好きで良く観る、アンソニー・ボディーンというニューヨーク出身のシェフであり作家であるちょい悪おやじ風のパーソナリティが進行する、
食を中心の旅番組があるのですが、そこで少し前にサンフランシスコを紹介していて、そこに出てきた「
Swan Oyster Depot」という店に行ってみたいと、番組サイトを検索しながら気持ちが膨らんできました。シーフード好きの私たちの港町の旅にふさわしい皮切り!iPhoneで更に検索し、場所を見つけ、車を停めたパーキングからの経路をチェック、出発です。
サンフランシスコは、地理さえ理解すればダウンタウンの見所のほとんどは歩いて回ることができる、東京よりコンパクトでお楽しみ凝縮の大都会。以前はバスやケーブルカーの乗り放題チケットを購入して乗り物で周ったりもしましたが、最近はもっぱら歩き、です。幸い、私たちは歩くことは苦にならない健脚の持ち主なので(^^)。といっても、異常なまでの急坂の連続にはゼーゼーしますが(苦笑)。

わくわくする気持ちを増幅させながら、ブッシュストリートのチャイナタウンに程近いパーキングからノブヒルというエリアの先にあるその場所に向かい、店のサインを見つけました。一気に店の入り口まで進むと、ひと組の中年カップルが、おろおろと立っていました。店を覗くとやっている空気はまるでありません。と、店の中からひとりの男性が出てきました。そのカップルのダンナさんの方がその人を捕まえて、「店はやってないの?」と聞くと、「日曜は休みだよ。明日の朝8時開店だ」と、そっけなく。。。そのカップルもきっとあの番組を見て、この店を訪ねてきたんだな、うん、そうに違いない!などと、夫スティーブともぞもぞ話しながら、私たちも仕方なく退散。残念だなぁと思って、その店を検索したYelpというアプリを再度見ると赤い文字で「closed」と。。。
ちゃんと確認しろよ>ぢぶん(^^;)
でへでへと笑いながら、「すまーん、ここに『今日は休み』って書いてあったー」と夫スティーブに伝える私ままくみ。。。
教訓:情報系アプリは隅から隅まできちんと確認すること!

別の通りを通ってチャイナタウン方面に戻りました。チャイナタウンではいつもそこで暮らす中華系の人たちで賑わうエリアを好んで歩きます。もちろん、観光客エリアも洗練されたお土産屋さんがあったりして楽しいのですが、地元民で賑わう生活臭満載のストリートを体験しない手はありません。それにしても、今回はするするとすり抜けることも困難なほどの人手!まるで年末の上野アメ横のようです。すごいなぁと思いながらこの通り、あの通りと歩いていくと、どうやらイベントをしている様子。ささっとiPhone使って検索をしたら、その日と翌日は「ニューイヤー・フラワーフェア」というイベントだということがわかり、無計画で来たのにすごく得した気分になりました。
教訓:無欲の勝利(こじつけっぽいが(笑))
さて、オイスターを食べそびれた私たち、どこかでご飯を食べなきゃ、ということで、めちゃ混みのチャイナタウンの食堂サインを意識して見て歩きます。基本的に夫スティーブは食に関心が薄く、いつでも「お腹すいてない」という人なので、食い倒れ願望は私ままくみのみ(苦笑)。彼はそれに付き合わされるわけですが、結局、いらないといいつつ、人の頼んだものを摘むことしばし。時には「なら最初から頼めよ!」と思うくらい持ってかれることもありますが、そこはまあ、思い入れの違いを受け入れる、という学びの元、文句を言わず、押し付けず、流れに任せるわけです。そう、別カルチャー、そして、育った環境、育てられた境遇が想像外に違う人との生活は学びの宝庫、です。お互いにね(^^)。
今まで何度かチャイナタウンで食事をしたことがありますが、どうも私の印象は、「なんたって観光地だし、アメリカだし、私の舌は日式チャイニーズに慣れているので、そんな私が心底旨いってのに出会えることはないよなー」というもの。それでも、いつも店を見つけるときには、ローカルな中華系の人たちで溢れている店をポイントにしています。実のところ、中華系の顔ってーのはもちろん認識できるのですが、観光地なだけに、本当にローカルな人たちなのか、台湾や中国からの観光客なのかの区別はつきません。それでも、あじあ~な顔した人で混雑する店を目指して、賑わうチャイナタウンを通りから通りへ、路地から路地へと移動しました。

で、見つけました。白人いなーい!見るからに地元の中華系な人たちでごった返している店。店の外の写真を見ると、飲茶もあります。ということは、香港系かな?食事をしている人たちは自分でティーポット持ってキッチンの方に行き、お湯を調達している模様。これはまさしく、地元民に違いありません!レストランの名前は「
奇昌楼」。ジャクソンストリートにあります。私の前に数人のウェイティングがありましたが、溜まることなくするすると入っていく。聞くと相席している様子。それから、もうすぐ空きそうな場所に次の人を引き込んでいる。強引な気もしなくもないが、ピーク時の中華系はそれくらいの活気がないと!(と、良い方に解釈(笑))
さて、テーブルに着いたはいいが、誰も気に留めてはくれません。前の人が食べた食器と置いていったチップが残ったテーブルに通された私たち。そう、ここはアサーティブ・チャイナ(笑)。気合入れてアピールしないと、だんれも気づいちゃくれないのです。ということで、手を上げて、声を上げる。日本にいた頃の私は、常に誰からも「声大きい」と言われてきたのに、アメリカに来てからというもの、「もっと声張らないと誰も気づいてくれないよ!」と言われる始末。確かに気後れ星人(意外にも引っ込み思案)ではありますが、声量は同じはず。それがアメリカでは「聞こえない」になるのです。ましてやここは、意思表示したもん勝ちの中華圏、私のアピールが届くまでにかなりの時間を要しました。
やっとテーブルを片付けてもらい、英語のメニューを所望。テーブルに置いてある小さなパウチメニューは中国語(飲茶があるから広東語かな?)のみ。ところが、持ってきてもらったメニューに飲茶らしきカテゴリーはありません。
通りがかったウェイターのおじさんに「飲茶メニューは?」と訊くと、
「そんなメニューはない!」と言って立ち去りました。
ちょ、ちょっと待ってよー。じゃあ、どうやって注文するんだよー、それを教えてくれないと、いつまでたっても注文できないじゃ~ん!!!
そんなふうにあわあわしていると、先ほどのウェイターおじさんがまた通りかかり、「運んでる人を捕まえて好きなのを頼んで!」と。
最初からそう言ってよー。。。orz

そう、飲茶があるのは外の写真と見渡したテーブルにある小皿から明確、しかし、どう注文するかについては、一般的に同じみな飲茶カートが歩いてきているわけでもなく、時折お盆にいくつか積んで持ってあるいているおばさんを見かけるのみ。そのおばさんも、注文を運んでいるんだか、店が狭いのでカートの代わりにお盆に入れてサービスして歩いているんだか、初体験のものにはまったく見当も着かない。。。
既に何人かの人のテーブルに見つけた大根餅。とりあえず、それを頼もうと思ったのですが、ともかくサービスのおじさんおばさんたちは大忙しで、いちいちテーブルであわあわしている客のことなんか構っちゃいない。。。
そんな、舞い上がってしまう空気満載の中、再び通りかかった件のおじさんウェイターに「ほら、あそこのテーブルにある、あの四角いの!四角いのだってば!」とアピール。
おじさんは「OK、で、ブロッコリーか、オイスターソースか?」
私「え゛っ。。。」
『大根餅にブロッコリーもオイスターソースも聞いたことないってば。お、おじさん、間違ってる!』と心の中で叫び、もう一度、「ほら、あそこのテーブルの四角いの!」
ウェイターのおじさん、『だめだこりゃ』という顔をして立ち去って行きました。
惨敗。。。考えてみれば、四角いのだけで理解してもらえると思った私が間違っていました。「四角くて、餅のような食品で、大根だの干しえびだのが入っていて表面を焼いてあるもの」くらい詳しく言わないと理解してもらえなかったんですね。それが、舞い上がっているもんだから、「四角いの」と言うのが精一杯という残念な私(^^;)。それと、あれが「大根餅」にそっくりで違う素材の食品かもしれないという不安もあり。。。
その後、旨い具合に飲茶らしきものをお盆にたんまり積んだおばさんが私たちのテーブルにそれを載せてひと息ついたので、即座に捕まえて、「このご飯と同じの欲しいんですけど」と。すると、そのおばさんは、自分の持っているそのご飯を私たちのテーブルに載せ、私たちの伝票に「X」印をつけた。
『そうか!このおばさんは、飲茶カートと同じ役割なんだな!このおばさんが持ってるものを所望すればいいんだっ!』と、ばら色の気分になった私(笑)。すかさずそのおばさんに、「おばさん、あのテーブルの人たちが食べてる『四角いの』ください!」と。おばさんはわかったんだかわからなかったんだか、どちらともつかない表情のまま、自分のお盆を持って去って行きました。またも逃したか。。。
だーかーらー、『四角いの』だけじゃなく、ちゃんと説明しろよー!と、自分を責めつつ、やっとありつけた食品に食らいつく私ままくみ。
「んまいっ!」涙がちょちょぎれるかと思うくらい美味しい餅米チャーハン。。。
それをむさぼっているうちに、さきほどのおばさんが私が再三所望して理解してもらえなかった大根餅をたくさん載せたお盆を持ってこちらに来るではないかっ!おばさん、にっこりして、「これでしょ?」と。
『そうだよー、おばちゃん、愛してるよー』と、内心でおばさんにキッスの嵐(笑)。
教訓:当たって砕けて体で学べ!(笑)

ともあれ、その後、おばさんは新しいものを運んでくるたびに私たちのテーブルに寄り、持っているすべての点心の説明をしてくれたお陰で、5皿完食。途中から参戦した夫スティーブも本物の味に満足な様子。5皿食べて、たったの16ドルなにがし。TAX入れて17ドルちょい。私たちは喜びを表現すべくビッグチップを置いて店を出ました。
アメリカに居ながらにしての異文化体験、本当に為になります。その後、お茶を買いたくて、「
天仁銘茶」へ。以前買ったオーガニックの煎茶ティーバッグが美味しかったので、それを求めて出向いたのですが、残念ながらなく、別の煎茶を試しに購入。試しとは思えない100ティーバッグ入り(^^;)。金木犀のお茶を発見し、それも。
同じ通りにある別のお茶屋さん「
仙葉谷」。お茶好きなもんだから、ちょっと覗いてみようと思った矢先、カウンター越しにサンプルのお茶をサービスしているおじさんから「SIT DOWN!」と強力なコマンドが!辛口だけどなかなか面白そうなおじさんだったので、座ってお茶を楽しむことにしました。
声に張りがあり、背筋もシャキッとしているそのおじさん、Uncle Geeは、御年81歳だそうで、良質のお茶のある生活が健康で長生き秘訣なんだとか。そのおじさんが、中国式のお茶の淹れ方を毒舌を交えながら教えてくれました。知らなかったのですが、中国式では、沸騰より少し低い温度、だいたい80℃くらいのお湯で一旦茶葉をゆすぐのだそうです。こうすることで、茶葉に取り残された汚れを取り除いたり、不要なカフェインや苦さの元であるタンニンの割合を減らすんだそうです。
まろやかで美味しく体に良いお茶は2番煎じから!
知りませんでした。日本ではお茶、ゆすがないですからね。その後、自宅に戻り、ウィキで調べたところ、昔からの慣習のようなことが書かれていて、関心しました。それから、おじさんは、「一度煎じて残った茶葉は常温だと酸化が進むから、冷蔵庫に仕舞うように、こうすることで、少ない茶葉で一日楽しめる」、とも教えてくれました。なるほど。。。
教訓:長老から学べ!
「味見をせずに買っていくなよー」というギーおじさんの魔法に見事かかった私ままくみと夫スティーブ。こんなに美味しいお茶を次々とテイスティングさせてもらって、買わずに帰る方がお茶好きとしては大変です。ということで、ここで3種類のお茶を追加。都合5種類ものお茶を今回の旅で購入してしまいました。今、これ書きながら、「天仁銘茶」で買った金木犀茶と「仙葉谷」で買った「バラ茶」のミックスを飲んでいます。このミックスの楽しみ方は「仙葉谷」のおねえさんが教えてくれました。勝手ながら優雅な気分満載の私ままくみです(笑)。

今回はほとんどの時間をチャイナタウンで過ごし、その後、サンフランシスコに来たら必ず足を運ぶフェリープラザへ。いつもならそこでコーヒーとなるのですが、件のテイスティングですっかり満足、ほっこりとしてしまった私たちは港に面したベンチに座り、しばらくボーッと海を眺めたのち、パーキングに戻り、帰宅の途に着きました。
件のiTrotterですが、長距離を頑張ったにも係わらず、順位は2位上がったのみ。翌日、リノに出かけた時に更に1位上がったのですが、すぐに戻され。。。単純なゲームですが、昨年たくさん日本とアメリカを行き来してマイルを貯めただけに、離れられないゲームとなってしまいました(^^)。
写真1:夜が明けぬ間の出発!
写真2:San Franciscoの標識にワクワク
写真3:駐車場からのブッシュストリートの眺め
写真4:坂の街、サンフランシスコ。写真にすると、車とビルの角度がちょっと不思議でしょ?
写真5:高級住宅街だそうです、ノブヒル。
写真6:中国楽器の音は癒しですねぇ~
写真7:少林拳法に合気道をプラスして鋼鉄の腕の出来上がり!?
写真8:日暮れのサンフランシスコ
小心者魂炸裂で、残念ながら飲茶やティーサンプリングの写真を撮りそびれてしまいました。今度行く時にはもっと積極的にいきたいと思います(^^;)